住宅会社やハウスメーカー、工務店の営業活動において、ファーストステップとなるのがお客様探し(探客)です。探客や集客の方法はさまざまありますが、新築住宅の需要低下などでお客様探しに課題を感じているというケースも少なくないのではないでしょうか。
本記事では住宅営業のお客様探しで重要となるポイントと具体的な手法例を紹介します。
ハウスメーカーや住宅会社、工務店が住宅営業の「お客様探し」で直面する課題
ハウスメーカーや住宅会社、それに地域密着の営業を行う工務店においても、お客様探しや集客は容易ではなくさまざまな課題に直面しています。
多様化する顧客ニーズへの対応
たとえば、高度経済成長期には各地で団地が量産され、画一化された近代的な住まいがあこがれの的になったりもしました。一戸建て住宅においては、一家団欒を象徴するファミリー物件が中心だったといえるでしょう。
しかし、時代が進むにつれて個性が重視されるようになり、住宅についても自分好み、自分らしさを追求した設計・建築が当たり前になっています。より自由度の高い注文住宅で、顧客ニーズを満足させることがお客様探し・集客成功に欠かせない要素です。
需要の減少
空き家問題など住宅余りが目立つようになっている少子高齢化社会では、新築住宅の需要そのものが徐々に減少しています。国土交通省の報道発表資料によると、2025年の新設住宅着工戸数は前年より6.5%も少ない740,667戸で、これは3年連続の減少(※1)です。
また、少子高齢化は世帯構成の変化にもつながっており、従来型のファミリー物件だけを扱っていたのでは、十分なお客様を確保できません。中古住宅のリノベーションに注目が集まるなど、変わりゆく社会のなかで最新トレンドへの対応も求められています。
競争激化
新築件数が減少したとしてもライバルが減るわけではありません。むしろ、多様なニーズに応える業者の出現で競争が激化している部分もあります。
※1 出典:国土交通省「建築着工統計調査報告(令和7年計)について」PDF
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住宅営業のお客様探しでは「見込み客」の発掘と効率的な集客が重要!
住宅営業におけるお客様探しとは見込み客の発掘であり、効率的な集客が求められます。
住宅営業における見込み客とは?
住宅営業における見込み客とは、住宅を購入する可能性がある顧客を指します。一般的にはモデルハウスを見学したり、物件情報を検索したりといった行動を起こしている人が見込み客です。その見込み客がいつ住宅を購入するのか、誰からどのような物件を購入するかが重要だといえます。
効率の良い集客を考えれば、最初から予算も潤沢で、自らすぐに契約を申し出てくれる可能性が高い見込み客ばかりを探し出せるならそれに越したことはありません。
ただし、住宅という商品の性質上、即決に近い形で購入する顧客は多くないうえに、自分(自社)から買ってくれるとは限らないでしょう。購入までのスパンはケースバイケースですが、たとえ先は長くても将来的に購入してくれそうな見込み客のフォローが重要です。購入時期や予算、間取りの希望など具体的なことが決まっていない段階からフォローするからこそ、他社との競争に負けない効率的な集客になるといえます。
見込み客の種類
さまざまな業界で見込み客のランク分けを行っています。ランクの種類は主にColdリード、Warmリード、Hotリードの3つです。
Coldリード
リードとは見込み客のことで、そのうちColdリードは冷たい見込み客、つまり住宅購入の検討を開始したばかりで、情報収集をしている段階です。見込み度としては低いと考えられがちですが、本格的な商談化までは時間がかかりそうな見込み客として、大切に育成する必要があります。主な対応方法としては、追客メールの送信やSNSなどを使ったタイムリーな情報提供です。
Warmリード
温かい見込み客、すなわち情報収集が進んで住宅購入の意欲が高まり、比較検討に入っている段階の見込み客です。Warmリードには、モデルハウスに招いての具体的な商談、見積提出など積極的な対応が求められます。
Hotリード
熱い見込み客で、明確な購入意欲を持っています。具体的で細かな要望や質問が出ている段階で、的確な疑問や課題解決の提案とタイミングを外さないクロージング、契約が求められます。
見込み客と潜在顧客はどう違う?
見込み客と似た言葉に潜在顧客があります。この2つの大きな違いは、住宅購入に対する意識の差です。見込み客は具体性こそ差があるものの、どの種類・段階であっても住宅購入に対する意識が明確になっています。潜在顧客は住宅の購入を検討するまでには至っていません。なんとなく、住宅を買ってみようかなどうしようかな、ちょっとこの展示場が気になるなといった段階であり、将来的に見込み客化する可能性がある顧客です。
効率的な集客には、見込み客の種類、見込み客と潜在顧客の見極め、それぞれに応じた対応の徹底が必要だといえるでしょう。
▼住宅営業での全般的な集客方法については、こちらの記事で一挙紹介しています。
住宅営業のお客様探しで重要となるポイント
ここでは具体的なお客様探しの重要ポイントを解説します。
自社の強みを明確にする
お客様の本音を突き詰めれば、「満足できる家ができるなら、業者はどこでもいい」というのが現実かもしれません。つまり、他社との違いが見えなければ、自社が選ばれる必然性はどこにもないということです。
競合に埋もれず、選ばれる存在になるためには、「なぜ自社なのか?」という問いに対する答え、すなわち独自の強みを研ぎ澄ますことが不可欠です。
自社の強みとは、以下に例示するような他社と差別化できるポイントのことです。
・自社独自の技術や工法を持っている
・さまざまなニーズに応えられるスタッフと実績を備えている
・他社にはない保証制度とアフターサービス
・明朗価格と無駄のない工期
・地域に明るく土地探しが得意
自社のターゲットを明確にする
自社のターゲットを明確にすることは、お客様探しで重要なポイントです。全国展開の大手ハウスメーカーは幅広い層のお客様をターゲットにしているでしょう。一方で、中小規模の住宅会社や地域密着型の工務店の場合、得意分野とあまり得意ではない分野にわかれているケースが少なくないといえます。
たとえば、若い夫婦と小さい子どもで構成するファミリー向け住宅を多く手掛けているとか、老後夫婦2人暮らしの家づくりならお任せといった強みを持っているとします。そこで、自社の得意分野に集中し、強みを活かせるターゲットの明確化が重要になるのです。
ターゲットを設定する際には、年代や家族構成、収入といった属性のみならず、価値観やライフスタイルなどをある程度まで細かく設定することで、人物像に適した集中的な営業活動を行えます。逆にあまり得意ではない分野でお客様探し・集客をしていると、失注が増えるなど効率が悪くなってしまいかねません。
ターゲットごとの「フェーズ」に合った方法でアプローチする
ターゲットを設定しただけでは十分とはいえません。見込み客の種類で解説したように、Coldリード、Warmリード、Hotリードというフェーズを経て成約につなげます。したがって、その状況に合ったアプローチ方法を確立する必要があります。買う気があふれ出ているターゲットには熱を冷まさない対応が、情報を集めている段階のターゲットには押し売りと感じられないような対応が必要です。
顧客の声を事業に反映し、改善していく
顧客が何を考えているか、何を求めているかを知ることは営業活動に欠かせない要素です。なぜなら、顧客の声を無視した一方的な対応では効率の良い商売が難しいだけでなく、業績悪化のおそれさえあるためです。自分たちの声が響かない業者に注文したいと思う顧客がいるかどうかを考えれば、顧客の声に真摯に耳を傾け、より良い方向への改善が欠かせません。顧客の声を拾う手段としては、アンケートやSNSでの発信、顧客満足度調査などがあります。
ゼロからのお客様探し(探客)に適した住宅営業手法
ここではゼロからのお客様探しに適した住宅営業手法を9つ紹介します。
自社ホームページの活用
ハウスメーカーや住宅会社、工務店にとってお客様探しの方法は複数ありますが、まずは自社ホームページを柱として活用する必要があります。企業の大小にかかわらずオウンドメディア、顧客向けの自社ホームページを運用することによって、自社に興味を持った検索ユーザーに適切な情報を提供する重要なプラットフォームを構築できます。また、外部の都合に関係なく、必要に応じていつでも更新が可能な点は、自社ホームページのメリットだといえます。
自社ホームページで発信する内容は、企業情報、商品案内、建築事例、スタッフ紹介、お客様の声、お役立ち情報などさまざま考えられます。仮にホームページを運用していない場合は、これらの情報発信のために他のメディアを頼ることになるだけでなく、「いまどきホームページもないのか」とマイナスイメージを持たれかねません。
SEO対策の実施
自社ホームページはより多くの顧客の目に触れてこそ効果を期待できるものです。そのためには、住宅購入に興味を持った顧客が情報収集などの目的で検索した際に、自社ホームページの各ページが検索結果ページの上位に表示されることが重要になります。そのための対策がSEOです。
検索エンジン最適化と呼ばれるSEOは、キーワード選定やサイトデザインなどテクニック面の施策と同時に、ホームページに掲載するコンテンツの内容(=情報が良質であること)と、優良なコンテンツが多いことも求められます。自社でSEO対策に詳しいスタッフを用意できない場合は、専門のサービスを利用する手があります。
MEO対策の実施
SEOに加えて重視されているのがMEOです。SEOがキーワード検索で自社ホームページの上位表示を狙うのに対し、マップエンジン最適化と呼ばれるMEOは、Google MAPで検索結果の店舗情報エリアに自社の店舗情報が表示されることを目的として行います。MEOがうまくいけば、地域の競合他社よりも上位に自社情報が表示されることで、ビジネスチャンスが拡大するといえるでしょう。
リスティング広告
GoogleやYahoo!の検索結果のページの上部や下部に、検索キーワードに関連性の高い広告としてテキストで表示されるのがリスティング広告です。出稿するキーワードにもよりますが、住宅購入の意欲が高い顧客の検索ニーズに対して広告費をかけることで、自社ホームページや販売ページへの流入を増やせます。
ディスプレイ広告
ポータルサイトやスマートフォンアプリの広告枠で宣伝するディスプレイ広告は、キーワードによる検索結果とは関係なく、枠を買っている期間中は自社の宣伝を行えます。常に動画などビジュアル訴求が可能なため、目を引きやすく、潜在層のニーズを掘り起こす効果も期待できるでしょう。
不動産系ポータルサイトへの掲載
住宅の購入を考えている顧客がアクセスするメディアとして、不動産系のポータルサイトが重要であることはいうまでもないでしょう。競合他社も利用しているであろうことを考えれば、積極的な活用を考える必要があります。
SNSやツールを活用した口コミ拡散施策
XやInstagramなどのSNSやツールを活用した口コミの拡散はお客様探しの手段として有効な施策です。スマートフォンを片手に情報収集する習慣がある顧客の場合、SNSなどで発信される口コミは重要な情報源になっているといえます。口コミに限らず、SNSを利用した情報発信は積極的に行いたいものです。とくに若い層をターゲットにしている工務店などは、SNS戦略が重要です。広告媒体としてのSNS活用も考えてみましょう。
見学会や相談会の開催
現場見学会や完成見学会、各種相談会は、顧客と顔を合わせる集客法としてお客様探しにおける重要度が高いといえます。見学会では現実の雰囲気を味わってもらうことで、より具体的なイメージがわき希望が生まれるなど、住宅購入の現実味が増すでしょう。
また、相談会ではわからないこと、困っていること、悩んでいることなどに回答したり解決の糸口を提供したりすることで、話を進めることが可能です。とくに、この人に相談してよかったと思ってもらえるような提案ができれば、見込みの確度も上がります。相談会はテーマごとに開催したり、セミナー形式にしたり個別形式にしたり、多くの顧客が参加しやすい選択肢を用意すると効果的でしょう。
見学会にしても相談会にしても、足を運べない顧客の利便性や開催の自由度の面からオンライン、バーチャル開催の活用も有効です。
折り込み広告やポスティングチラシの活用
折り込み広告やポスティングチラシは古いとの考えも一部にはあるようですが、住宅営業において、この2種類は使い方次第で有効なお客様探しの手段です。オンライン型の手段とは異なり、新聞を広げようとしたとき、ポストのなかを確認したとき、顧客の意図とは関係なく目をひきつける可能性があります。
とはいえ、ただ実施するというだけでは集客につながる率は高いとはいえないケースが多いでしょう。より効果的な集客につなげるためには、エリアの選定や実施時期、アイキャッチや特典の付与などの検討が重要です。
▼住宅営業での具体的な探客方法については、こちらの記事で一挙紹介しています。
住宅営業でのお客様探しは、見込み客との接点を効率的につくることが重要
住宅営業におけるお客様探しは、少子高齢化社会が進むことによる新築需要の減少や多様化するニーズ、そして激化する競争といった課題をクリアして効率良く行う必要があります。そのためには、自社の強みを活かすことやターゲットを明確にすることに加え、見込み客のフェーズをしっかりと把握して、効率的な接点づくりを行うことが重要です。
自社ホームページのコンテンツ充実はもちろんのこと、折り込みやポスティングといった従来型の集客方法と、SNSなどの新しいプラットフォームを併用したお客様探しなど、やれることをしっかりやる体制づくりも必要でしょう。
また、工務店などのお客様探し・集客をサポートするサービスの活用も有効な選択肢のひとつです。カーサプロジェクトでは、以下のようなさまざまな支援サービスを行っています。


